森の愉しみ1/初夏編


東北でも有名な山の多くは、山頂近くまで道路が伸び、その上リフトがあったりと、お客様への配慮は至れり尽くせり。
車やリフトから降りた途端、そこはお花畑!ワーッ、キレー!なんてことが多いのですが、いきなり核心と言うのも何か味気ないものです。
より多くの感激を味わうためには、額に汗し、自らの脚で歩くのが一番。
麓の村からテクテクは論外としても、せめて中腹の樹林帯くらいから歩き、頂上をめざしたいものです。
その点、(^^; 焼石岳は、幸か不幸か道路の整備がたいへん遅れており、ヘリコプターでも使わない限り、
どこから登っても最低2時間は樹林帯を歩かねばなりません。
従って、先に述べたような感激を味わうことが出来る、今時には珍しい山です。騙されたと思い、歩いてみませんか。

新倉沢(湯田コース)のブナ新緑
1994/06/12

清々しい森の精気を吸いながら、歩き出すと・・・

林の下にひっそり咲く意外な花達との出会いもあります。

アキタブキ Petasites japonicus var. giganteus
花かと思ったら、冠毛のついた実だった。
1994/06/1
ツバメオモト Clintonia udensis  
1994/06/12

初夏の頃、薄暗い林の下には、ギンリョウソウがニョキニョキ生えます。
その姿から、♪ねえ。ムーミンの「ニョロニョロ」、或いはもののけ姫の「コダマ」をつい連想してしまいますが、
ホントはこちらの方がずっと古くからあるし、もしかしたら両者のお手本になったのかもしれません。

ギンリョウソウ Monotropastrum globosum 1990/06/23

もっと目を凝らして歩きましょう。ほらっ。今度はピンクのコダマが!

ショウキラン Younia japonica  1992/07/29
本来は綺麗なピンク色なのだが、この個体は古くなり、色あせている。

このような腐生ランの仲間に会えたら、しめたもんです。

オオバタケシマラン Streptopus amplexifolius var. papillatus の地味な花。
1990/06/23

焼石岳では、森と森の間に何箇所も素敵なお花畑が広がっています。
通称『いちご畑』は、中沼コースとつぶ沼コースが合流する所。遅くまで残雪があり、初夏から秋まで花の絶えない場所です。
つぶ沼コースは鬱蒼たるブナの森林を延々と歩かねばなりませんが、ここまで辿り着くと、お花畑に今までの疲れも吹き飛んでしまいます。

いちご畑付近の残雪とお花畑。
道端にノウゴウイチゴが生えているので、この名が付いたものと思われますが、
今はミズバショウやリュウキンカが新鮮です。
1992/06/27

いちご畑の近くの林には、キヌガサソウの群生も見られます。

キヌガサソウ Kinugasa japonica 1989/07/15



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