2019年ロンリーハーツ植物紀行
7月10日、太平山にセンジュガンピを見た。

太平山(1170m)はもろ地元のお山なのに夏場に行ったことがなかった。

南側、河辺町から眺めた太平山。
今日登る宝蔵岳は剣岳の陰になり見えない。2019/07/16撮影。

行かなかった理由は二つほど有る。
ひとつは標高が低くて、高山植物はほとんどないような雰囲気。夏場はどうしても花が多い他の高山を優先してしまう。
もうひとつの理由は、このお山、カモシカなど獣が多いせいか、夏場はヤマビルが発生し、
以前、それを知らずに入山して血が止まらなくて散々な目に遭ったことがある。
しかし有る筋から、この山の稜線にはセンジュガンピとイブキトラノオがあるとの情報を入手した。
両方とも格別珍しい植物ではないが、秋田には少なく、特に前者は難儀な山、神室山の山頂付近を除けばまだ見たことが無かった。
後者(イブキトラノオ)は真昼岳と薬師岳で見たきりだ。
太平山に両方があるならばそれにこしたことはない。夏場に登って確認してみようと思った。
ヤマビルに対しては、忌避剤入りのスプレーもスパッツも準備した。
晴れが続いた後は出現も少ないだろうと、一週間近く晴れが続いている7月10日に決行。


旭又からの歩き初めは杉の植林地がしばらく続く。
少しでも早く稜線をめざそうと、宝蔵岳コースを選択。ここはいきなりきつい登りから始まる。

杉林の小道 宝蔵岳コース、最初の急登。

宝蔵岳コースの登りは最初少ししんどいが、登るにつれて二箇所ほど緩いところがある。
前半は天然スギ、後半はブナ林が延々と続くので、花は少なく、有るのは樹木ばかり。

毎度おなじみの貴景勝杉。

スギの怪木の次はブナの原生林。

ブナ林 ツルアリドオシの花

稜線に出て、弟子還岳が見えるようになると、
弟子還岳

何か珍しい花でも咲いてないかと期待したが、今咲いていたのは、

弟子還岳の鎖場 高嶺の花?、コメススキ

じみ〜なコメススキ程度だった。
他に見たのはヤマブキショウマ、ミヤマカラマツ、ミヤマトウキ、終わり間近のウラジロヨウラク、アカモノなど。

弟子還岳の岩場を越えた時点で花は特筆すべきものはなかったが、稜線からの展望は素晴らしかった。
鳥海山は春来た時も見えた(記録はこちら)が、今回はそれ以上。
左側には県境を越えて月山も見えたし、秋田の南東端にある栗駒山も。

剣岳、中岳などの太平山主稜線と左奥に鳥海山。

鳥海山、左奥に月山。

弟子還岳から奥岳、朝日岳(左奥)を望む。

弟子還岳と奥岳の間の鞍部を過ぎようとしたら、
笹薮の中に見慣れぬ白い花が咲いていた。それがセンジュガンピだった。

センジュガンピ Lychnis gracillim

センジュガンピ Lychnis gracillim

更に近くにはイブキトラノオも有った。
イブキトラノオ 山頂南面のイブキトラノオ。
手前の枯れ花はニッコウキスゲ。

奥岳山頂に到着。

奥岳山頂から南側を見下ろすと、急斜面にちらほらとオレンジの花が見えた。

南側の雪崩?斜面

急斜面を駆け下り、確認したところ、それは終わり間近のニッコウキスゲだった。

ニッコウキスゲ こちらはタカネアオヤギソウかと思ったが、
暗色の花ばかりなので、タカネシュロソウか。

今回、この急斜面に有った花を列記すると、
ニッコウキスゲ、コバイケイソウ、タカネシュロソウ(タカネアオヤギソウ)、オオバギボウシ、カラマツソウ、クガイソウ、
ヒトツバヨモギ、クロバナヒキオコシ、オオイタドリ、アカモノ、タニウツギなど。
それらにセンジュガンピとイブキトラノオも少し混じっていた。
この斜面は太平山には珍しく雪崩斜面のようで、高木が育たず、低木やササ、広葉草本に覆われている。

ところが、旭又から御手洗を経て登頂するメインルート沿いにはこういった斜面は皆無。
ほとんどがブナをはじめとした高木やササに覆いつくされている。
太平山に高山植物が少ないと言われる理由がわかった。

折角、山頂まで来たのだから、山頂からの眺めを少し。
遠く栗駒山

遠く岩手山と秋田駒ヶ岳

下りは御手洗を経由して旭又へ。
こちらの樹林帯に花は何も無く、森の緑に染まりそうになったが、たまにはこんな山歩きもいいかと・・・。

ハリブキの実。
赤くなっていたのはこの株ばかりだった。
御手洗の地蔵様

あやめ坂で見つけた「ぶじかえる」

なお恐れていたヤマビルに今回は全く吸いつかれなかった。えがった。えがった。


次(男鹿)へ行く。
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(本頁は2019年10月11日にアップしました。)