7.八方の花達(蛇紋岩マジック)

唐松岳から八方尾根にかけては山の眺めにばかり気を取られていたせいか、花の方はそれほど印象に残ってません。
ところが、リフト駅に近い八方山(1974m)の辺りまで降りて来たら、様相が変わってきました。

八方山から五竜岳、鹿島槍ヶ岳(左側)を望む。

今まで見なかった花がいっぱい。しかも珍しい花ばかりなので吃驚しちゃいました。
高山帯から亜高山帯まで下りた筈なのにおかしい。
景観はまた高山帯に戻ってしまったような感じですが、下界(山地帯)の植物もあるし・・・

ヒメカラマツ Thalictrum alpinum var. stipitatum タカネセンブリ Frasera tetrapetala ssp. micrantha
(^^;)実物はとてもちっこい。

そこにあったのは(^o^;)ひっくり返してドンジャラになったお花畑でした。

カライトソウ Sanguisorba hakusanensis
とシモツケソウ Filipendula multijuga
タテヤマウツボグサ Prunella pruneliformis
八方のものは花が大きく、色も鮮やか。
タテヤマウツボグサ Prunella pruneliformis

ここ八方尾根にはいろんな色の花がありましたが、今の時期は紅紫や青紫系の花が多いように感じました。
かつて登った早池峰山でも同様の記憶があります。

タカネナデシコ Dianthus superbus var. speciosus 
左下にタカネセンブリが見える。
ハクサンサイコ
Bupleurum longicaule ssp. nipponicum

白馬は高山植物の宝庫ですが、あの高貴なエーデルワイスの仲間(ウスユキソウ属 Leontopodium)は無いと聞いておりました。
ところが、ウスユキソウの高山型であるミネウスユキソウはありました。
東北のハヤチネウスユキソウやミヤマウスユキソウ(ヒナウスユキソウ)ほど姿は整ってませんが、まあ(^^;よしとしましょう。

ミネウスユキソウ Leontopodium japonicum f. shiroumense
とミヤマウイキョウ Tilingia tachiroei
ハクサンオミナエシ(コキンレイカ) Patrinia triloba タカネマツムシソウ Scabiosa japonica var. alpina
後の黄色い小花は
キバナノカワラマツバ Galium verum var. asiaticum

タカネマツムシソウの花がでかくて、しかも色鮮やかなのには吃驚しました。
他にはタカネナデシコ、クルマユリ、ハクサンオミナエシ(コキンレイカ)、ハクサンシャジン、ミヤマママコナなど野草にしては華麗な部類の花も数多く咲いてました。
地味ですが、ハクサンサイコ、ミヤマムラサキなど東北には珍しい顔ぶれもありました。
何故この場所(亜高山帯)にこんなに綺麗な或いは珍しい花が多いのでしょう。

ミヤマママコナ Melampyrum laxum var. nikkoense
ミヤマムラサキ Eritrichium nipponicum
東北では見られない高山植物。(^^;)実物はとてもちっこい。
花色はパッと見には白だが、微かにブルーを帯びている。
ミヤマコゴメグサ Euphrasia insignis
ミヤマママコナ同様、半寄生植物。(^^;)実物はとてもちっこい。
クロトウヒレン Saussurea nikoensis var. sessiliflora
蕾の時は確かに黒い。タカネアオヤギソウも見えます。
オオバギボウシ Hosta montana

山を降りた後ですが、ある書籍で、この付近の地質は特殊だと知りました。
アポイでも少し語りましたが、いわゆる蛇紋岩マジックです。
蛇紋岩は既に通り過ぎて来た三国境辺りにもちょっとだけ(雪倉岳ではもろに)ですが、顔を出していたようです。
また鑓ケ岳付近には石灰岩の露出もあり、日本中でここだけにしか無い珍しい花もあると聞きました。

白馬が花のデパートと呼びたくなるほど、種類が豊富なのは、気候や地形(富山側はなだらかなのに、長野側はとても険しい)、
火山活動(北部の乗鞍岳付近)などのせいもありますが、所々に顔を出している(日本では)特殊な地質の貢献も大きいと思われます。

八方山から先はリフトを乗り継ぎ、下って行きました。足下の草原にはキキョウやオミナエシ、クガイソウなど高原の草花が咲き乱れていました。
リフトを降りて、三日間にわたる素晴らしい花旅がついに終わりました。
秋田からは遠いけど、またいつか・・・
(`◇´)必ず来ます。


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(本頁は2009年1月23日にアップしました。)