花のデパート・白馬1st (1990/07/27〜29)

はじめに

山形に居た大学時代、指導教官から、
「君ね、そんなに花が好きなら、白馬と大雪にはゼッタイ行くべきだ。人生が変わるよ!」と薦められました。イワオウギやミヤマアズマギクのお花畑
当時、時間は腐る鯛ほどあったのですが、山形から遥々長野や北海道まで遠征するだけのお金も気力もなく、生活費を稼ぐバイト以外は音楽三昧の自堕落な((^^;)音楽が自堕落という意味ではありません)日々を過ごしておりました。
結局、両方とも行けないまま、花とは縁もゆかりもない会社の従業員になってしまいました。
それから10年近い歳月が経ち、私の植物熱も再燃。カメラと三脚を担いで、近場の山や野の草花を写して歩くようになった或る日、山仲間から白馬に行ってみないかと誘われました。
企画書を見ると、山小屋で3泊(他に寝台車で1泊、普通の旅館1泊の計5泊)。それまで、私の山登りは全て日帰りでした。こんなに長期間、風呂にも入らないで大丈夫なんだろうか。また日々のスケジュールもかなりきつそうだし、天候は・・・と不安はつのるばかり。
ところが、いざ行ってみるとなんとかなるもんです。
五日間とも天候はほぼ快晴。東北では見ることのできない高山植物にいっぱい遭遇、壮絶な岩登りや山岳景観も(^o^;)モウ沢山と言うくらい満喫してまいりました。
高山植物に関して言えば、白馬は種類が極めて豊富であり、花のデパートそのものでした。
もし学生時代に登っていたなら、私の人生は少し変わっていたかもしれません。


1.栂池から白馬大池へ

白馬登山と言えば、大雪渓を登るのが一般的ですが、今回、我々は北側の栂池から登り、連峰を南へと縦走するコースを選びました。
距離は長いのですが、登山口からの標高差も少ないし、比較的静かで花もいっぱい見られると踏んで選択、結果は予想通りでした。

登山口の栂池平の標高は約1850mです。

栂池平(約1850m)から小蓮華山(2769m)を仰ぎ見る。

これから登る白馬岳は2933m。その差は1100m程度ですが、下から見上げると、それ以上の標高差を感じます。
また南の方に目を転ずると、唐松岳から八方尾根の稜線が見えました。こちらは今回の山行きの最終ターゲットです。
あんなに遠くまで歩くのかと思うと、登る前から疲れてしまいましたが、文句を言ってもしょうがない。さあ歩け歩け。

池平の少し手前から、唐松岳方面を望む。
八方尾根の上に五竜、鹿島槍(左)が突き出して見えます。

歩き出したらすぐ、黄緑色の奇妙な花、オオレイジンソウに出会いました。
この花のお陰で、早速、皆に遅れてしまいました。

オオレイジンソウ
Aconitum gigas var. hondoense

登山道は初めのうちは、見通しの利かない針葉樹林帯を登りますが、
足元にはゴゼンタチバナを初めとした可愛い花達が咲いてますので、それほど退屈しませんでした。

ゴゼンタチバナ 
Chamaepericlymenum canadensis

もうすぐ天狗原湿原という辺りでオタカラコウの群生に遭遇(秋田ではこの花のかわりに同属のトウゲブキ L.. hodgsoniiが多いです)
近くにはオニシオガマシオガマの仲間2参照)の不気味な姿もありました。
天狗原湿原ではワタスゲやヒオウギアヤメ、タテヤマリンドウ、あと少数ですが、ハクサンコザクラも見かけました。

オタカラコウ Ligularia fischeri 今回、一緒に登ったメンバー。
天狗原湿原にて。バックは乗鞍岳(2437m)。

平坦だが岩だらけの乗鞍岳山頂を歩いて行くと、やがて目の前に白馬大池が見えてきます
湖面の標高は約2360m。周囲をハイマツの海に囲まれた素晴らしい高山湖です。
湖畔にある白馬大池小屋は今夜の宿。バックには雪倉岳や朝日岳。
どちらも北アルプスとは思えないほど穏やかな山容で、東北の山を思い出してしまいます。

白馬大池と山小屋。バックは雪倉岳(左側)と朝日岳。


タカネヨモギ
Artemisia sinanensis
大池の近辺にうじゃうじゃ。



次は 2.小蓮華稜線の花達

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(本頁は2009年1月17日にアップしました。)