秋田・里山植物誌〜清太郎さんの森
プロローグ (^o^;)里山とは?

里山って何だろ?

2005/05/21
春紅葉も終盤。充実した緑に向かいつつある清太郎さんの森

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』によれば

里山(さとやま)とは、集落に接した山をいう。関東地方の平地部では、クヌギやコナラ・シイといった主として落葉広葉樹林による森林が形成された丘陵、低山を指すことが多い。
このような山は、薪炭の供給や落葉による堆肥づくりなど、地域の経済活動と密着した山であったが、石油エネルギーへの転換、また開発や防災事業によってほとんど失われているのが現状である。そのため、自然の攪乱地に成立する生物群集の一部が日本から失われる事態も危惧・・・

(^_^;)ちょっと難し〜な。

トヨタの森・フォレスタヒルズ探検隊のこちら(里山とは?)はどうだろ?


(^^♪わかった?里山の女王 キンラン


1980年代後半から90年代初め頃、
私モウズイカ(秋田市在住)は野草の写真撮影に夢中になっていた。
まだ見ぬ野草を求めて、北は北海道から南は近畿辺りまで
いろんな山を歩き回ったものだが、
故郷・秋田、中でも低山については、あまり良い印象がない。
当時、私が訪ねた秋田の低山はどこへ行っても杉林ばかりだった。ひょろひょろと不健康そうな杉が密生してるばかりで、林の中はどうしようもなく暗かった。当然だが、綺麗な花の咲くような草木はほとんど見当たらない。フィトンチッドで健康を!
どころか逆に瘴気に当たって病気になりそうなくらいだった。
それはたぶん・・・森林を維持するのに必要な手入れ(間伐や下草刈りなど)がほとんど、或いは全くなされてなかったせいだろう。
でもそれを(`◇´)攻める資格は私には無い。
だって(-_-;)私自身、百姓では飯が喰えんとさとったのか、故郷(横手市の実家)を見捨て秋田市でサラリーマンやっているんだから・・・

林の入口はひどい「やぶ」で、中に入ったらゴミ捨て場なんてことも何度かあった。
今もそういった状況は変わらんだろう。いやもっと深刻になっているやも・・・。


一昨年の秋、或る方の紹介で佐藤清太郎さん(秋田市下浜・在)に出逢う。
佐藤清太郎さん彼氏は林業家なのだが、ただの林業家ではない。
詳しくは、最近リニューアルしたばかりの「秋田森の会・風のハーモニー」
をご覧あれ。

同氏が一般解放している私有林を訪ねてみたところ、
そこはまぎれもなく「里山」だった。しかも
「人と自然の営みが調和したひとつの理想郷」のような「里山」だったのだ!
これはもしかしたら(`◇´;) 奇跡!なのかもしれん。



以前の私は人里から隔絶した高山や山奥に咲く草花=「高嶺の花」「原生自然の花」ばかり追い求めていた「モウズイカの裏庭/野草見聞録」参照)。ここ10年ほどは、逆に人に飼い馴らされた草花=「園芸植物」ばかり相手にしている「モウズイカのガーデニング狂時代」参照)
でもこれからは少しずつ自然に回帰して行こうかなとも思っている。
そんな時に出会ったのが、「清太郎さんの森」だった。

2005/11/03 紅葉が盛りの清太郎さん森

里山について触れた書籍やホームページはけっこう多い。
しかしその内容たるや、里山の維持活動や昆虫、小鳥、小型哺乳類など動物とのふれあいをテーマとしたものが大多数であり、そこに生育する草木についてはあまり触れられていない。その舞台も関東や関西など特定の地域に集中しているようで(例えばこちらとか)、北日本における里山や草木を扱ったものは意外に少ない・・・どころが(^o^;)皆無に近いことがわかった。
そこで今回は「清太郎さんの森」の草木を扱うことで、北国にも里山はあるんだと言うことをアピールしておこうと思う。

なお里山は、人的撹乱がうまく作用している結果として、植物の種類はとても豊富である。
このことについて、故・中尾佐助先生はその著作「花と木の文化史」の中で次のように語っている(当時は「里山」という言葉はまだ無かったようだ)

・・・春の初めに咲くマンサク、キブシの花、それにつづくヤマブキ、ウツギ、タニウツギ、エゴノキ、ヤマアジサイなど、美しい花の木は数えると限りが無い。ツツジやアセビもこの地にある。これらの花木は大群落となって一面に山を飾ることは稀であるが、ここに一本、かしこに一本と、ちがった木が生えている。そして時期をずらしながら、つぎつぎと異なった種類の花が咲く。地表にも山草類の種類が多く、美しいものがたくさんある。
日本の混合樹林は思いもかけず、花の宝庫であったのである。世界のどこの国にも日本のような美しい花の咲く二次林、混合樹林のある国はないと、私は判断している。中国の植物図鑑をみると、日本の二次林、混合樹林に咲く花の種類はほとんど華中地域にある。いや日本よりもっと種類は豊富にある。しかし中国の風土と社会は、都市に近いところに、日本のような山や林を残していない。珍しい樹木・潅木があると言っても、それは生活から隔絶した奥地にしかないだろう。
こうしてみると、このように春から夏にかけて花で飾られる二次林、混合樹林が手近に豊富にあることは、日本人にとって非常に運の良いことである。そこは植物の種類が多いので、小鳥や昆虫の種類も多く、小鳥の囀りを聞きながら花を楽しめる。このことに多くの日本人はまだ気がついていないかもしれぬ。日本の雑木林に花を訪ねる喜びは・・・

とは言っても、花は総じて地味である(高山植物や園芸植物と比較しての話だが・・・)。よってラン科の一部の種類を除き、花好きの関心を引くことはあまり無く、いつ咲いていつ果てるものやらその実態もほとんど知られていない。
そんな草木だって、この地球上に存在している限りは何がしかの使命役割がある筈。たまたま現代のホモ・サピエンスにはその意義がわからんだけのことであって・・・
今回は地味な草木にも私なりに咀嚼し、スポットライトを当てて行こうと思う。

道端に咲いてたウツボグサ



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(本頁は2006年2月18日にアップしました。)