りん      りん       らん       らん
林 淋 蘭 覧

皆さん。蘭はお好きかな。私も内心では好きなのだが、建前上、植物はその美醜や希少性に囚われることなく、道端の雑草だろうが、イネ科だろうが、羊歯だろが巨大輪ダリアだろが、何だろが、広く慈愛の心をもって均等に見つめるべしと自らに言い聞かせていた。
ある時、この思い(建前の方)が異常に昂じてしまい、思わず「私は、蘭は嫌い!」と心にも無い発言をしてしまった。これは確か、以前、所属していた地場の野草関係の会・総会席だったと記憶している。何故そんな発言をしたのか。○○花の会とは言いながらも、会のメンバーは顔を合わせれば、年がら年中、蘭や高山植物の話ばかり。たまにはそれ以外の花も話題にして欲しいと思っていたもので、つい・・・。結局、この発言が元で、私には蘭に関する情報がパタリと入って来なくなった。トホホ…。それでも犬も歩けば、棒に当たる。モウズイカだって野山を歩けば、何がしかの蘭に出くわしている。
当時、写した写真が勿体無いので、ここにその一部を掲示する我侭をお許しあれ。私の場合、蘭も含め、希少植物の山採りはしない方針である(希少でないのは、例えばミズヒキやクジャクシダなどごく少数だが、(^^;)前科あり)。特に蘭は「覧ずるのみ」と固く誓っている。
題目の林淋蘭覧は「林で淋しく蘭を覧ずる」の意味。ここでは主に森林性の蘭を紹介するとしよう。
野生のクマガイソウ。1995/05/14
クマガイソウ Cypripedium japonicum
近頃はホームセンターに行けば、窮屈そうにビニポットに入って、いっぱい並んでるが、一般の方が山の中で天然の物に出会うことは至難のわざだろう。
私自身、この花を求めてどれだけ森の中をさ迷ったことか。探し疲れて、森の中でタチションしたら、ションの先にあったなんて全く嘘のような話も聞いた。花の形から、キ**マバナとかニタリグサとも言われるくらいだから、案外、類は友を呼ぶのかもしれん。
ところが私はいくらタチションしても遭遇出来ないでいる。それを憐れと思った友人が或る日、こっそり自生地を案内してくれた。掲示した写真2枚はその時のものだが、えらくややこしい場所だった。いくら強要されても、私自身は案内できないのであしからず。
一応、庭植え写真も紹介。→ こちら
シュンラン。1989/04/15
シュンラン Cymbidium goeringii
秋田では乾き気味の雑木林に行けばどこにでも生えている。ランの仲間ではネジバナに次いで個体数が多いのではなかろうか。花は変化に富み、マニアの間では万円単位は当たり前、更に一桁も二桁も上の値段で取引される品種もあるとか。
植物苗の値段は三桁までしか数えられない私にとっては全く無縁、理解不能の世界である。自然の中で自然に咲いている姿が一番美しい。
エビネ。1990/05/25 エビネ。1989/05/13
エビネ Calanthe discolor
こちらもクマガイソウ同様、園芸店には豊富に産するが、天然物はめっきり少なくなった。年配の方の話では、「昔は大森山(秋田の動物園のある低山)あたりでも足の踏み場も無いほど、咲いてたもんだが…」。今でも少しはあるのかなと私もスケベ心を出し、それなりに大森山を探索してみたが、完全なる徒労に終わった。たぶん一昔前のエビネブームの際、ジェノサイトにでも遭ったのだろう。
ポクポク Ω\ζ゜)チーン...南無。ただしそれ以外の山では時折見かけるのでまずは一安心。
サルメンエビネ。1989/06/04
サルメンエビネ Calanthe tricarinata 
こちらのエビネは割と深い山で見かける。深い山とはブナ林のこと。従って、山菜採り(主に笹竹目当て)に行くと、よく遭遇するようだ。大きな株になると丈80センチ以上にもなり、森の中でゴリラやマントヒヒに会ったような凄みさえ感じるが、襲い掛かって来る心配は無い。
エビネのように群生せず、あちこちにポツリポツリと生えるが、これは元々そうなのか、山菜採りの人に取られて疎らになったのか、定かではない。

続いて、地味だけど・・・。

へ行く
トップページに戻る

(本頁は2003年5月10日にアップしました。)