2009年、モウズイカの沖縄植物紀行
東南植物楽園以外の風物

2009年の11月中旬、本業用事で沖縄に行くことになった。
折角の機会なので、本業以外のこと、南国の植物やその他風物にも親しんで来ようと考えた。
秋田空港を朝のJAL便で発つ。この日の最低気温は1℃。
翼の下には鳥海山が見えた。山頂部は既に真っ白、そして裾野は紅葉が盛りだった。

羽田で別のJAL便に乗り換え、二時間と少し、沖縄本島上空に差し掛かる。
下に見えるのは名護市の屋我地島や羽地内海と思われる。
島を覆う森はまだ青々としている。
この日、沖縄の天気は下り坂で、那覇への到着とともにパラパラと雨が降りだしたが、気温は26℃。朝の秋田とは25度も違うことになる。

翌日、雨脚は更に強まったが、本業で室内軟禁だから天候は関係なし。
雨の中、傘もささずに沖縄コンベンションセンター前に立つ。
アフターファイブは二日続けて国際通り・第一牧志公設市場を訪ねてみる。
入っていきなりチラガー(豚のアタマ)を見てしまった。おかげで豚を使った料理はしばらく食べる気が起こらなかった。
かわりに食したのは、魚だが、
アオブダイ 検索したら、オジサン Parupeneus multifasciatus
という魚がほんとに居ることを知った。
ただし上の写真ではどれがオジサンでオバサンなのかわからん。
これまた(^o^;)なんちゅう色彩だ。さすが亜熱帯。しかしこれを食すのはちと勇気が要る。
赤身はマグロ。
躊躇していると、魚屋のオバサンが「食べる分だけ買って二階で刺身にしてもらったらいい。」と言って、魚をさばき始める。
魚の代金を払い、若い店員について二階に上がると、そこは広い食堂になっていて、一階で買った魚貝類を刺身や汁物にして出してくれる。
もちろん他の沖縄料理もいっぱいだ。
原色お魚は、皮を剥ぐと意外にも透明感のある白身でコリコリしててスズキや天然鯛のような歯ざわり舌ざわり。
帰ってから、アオブダイはまれに中毒を起こすことがあると知ったが、私は何ともなかった。
そのほか不思議な形の海老や貝類にも出遭った。
セミエビ。バックはヤコウガイ。 シャコガイ
ゴーヤーチャンプルーと刺身類(左からウミブドウとイカ、イセエビ、ヤコウガイ)。
これじゃ植物紀行でなく食物紀行だ(今回の沖縄行きでは植物よりも魚貝の方のインパクトが強かった)
今回、観光の為の時間は半日くらいしか確保出来なかった。
その貴重な時間をどこでどう過ごすか。どんじゃら広場の皆さんにも教えて頂き、那覇から近場の『東南植物楽園』を訪ねてみるつもりだった。
タクシーの運転手さんと交渉したところ、彼氏は、北部にある『美ら海水族館』やスキュバダイビングをしきりに勧めたが、半日ではとても・・・(^_^;)
だからといって、東南植物楽園だけではタクシーとしてうま味が無い。その妥協点(?)として連れて行かれたのが、
まずは琉球村。
この水牛はサトウキビ絞りを実演。
┬┴┬┴┤π`;)  モウ・・・
そして万座毛(まんざもう)。
何やら親近感を感じる地名だ。
こちらはモウ(牛)ではなく象みたい。
これらの断崖はいにしえの珊瑚礁が隆起したもの。
♪ジャジャジャーン。火曜サスペンス劇場のロケに使われそうな海岸。
私が寄った時は、風が物凄く強くて、時々波しぶきが雨のように降りかかって来た。
そんな過酷な環境にもめげず生えていたのが、パイナップルじゃないアダン。
アダン Pandanus odoratissimus (タコノキ科。琉球列島〜東南アジア原産)
アダンは、孤高の画家、田中一村の絵で知った。
今、本物のアダンを目にして、感無量。
田中一村作品集
の木
モンパノキ Messerschmidia argentia (ムラサキ科。琉球、小笠原、太平洋諸島原産)
天然芝の草原に咲く黄色い花は
万座毛の名の由来:Wikiによると、
琉球王朝の時の王である尚敬王が、「万毛(毛は原っぱのこと)」(言い換えると「一万人が座れる広い原っぱ」)と評した
ことに由来しているそうだ。
ホソバアダンじゃないホソバダン(キク科)。
ホソバワダン Crepidiastrum lanceolatum イソノギク Aster asa-grayi
イソノギクは地味だが、琉球列島の限られた場所(例えばこの万座毛の周辺)だけに生える極めて珍しい野菊の一種。
絶滅危惧・危急種だが、こんなふうにネットで紹介しちゃっていいものやら。
場所によっては、ホソバワダンと混ざって咲いていた。
この付近一帯のユニークな植物群は『万座毛石灰岩植物群落』として沖縄県の天然記念物に指定されている。
万座ビーチホテル方面を望む。
ソテツやクサトベラも有ったが、あうぅ(つдi)今回は写し損ねた。
沖縄に着いてからずっと気になっていた街路樹を。
秋なのにピンク色のモクレンのような花。
3日も泊まったおもろ町のビジネスホテルのすぐ隣で咲いていたのに、撮影出来たのは帰る寸前だった。
トックリキワタ Chorisia speciosa (パンヤ科、原産地はブラジルやアルゼンチン)
パンヤ科は、熱帯果実の王者ドリアンやサバンナの王バオバブなど著名な植物を有する科だが、分布が熱帯地域に限られ、
しかもでかくなるせいか、温室にも収まりきらない。従って、私のような北国に住む者にとっては、縁遠い存在だった。
今回、沖縄を訪ねて、その仲間のひとつが街路樹として当たり前のように使われていることに驚いた。そして日本は南北に細長い国なんだなとあらためて認識。
なお今回、トックリキワタを調べようと、手持ちの図鑑を繰ったら、うちにも一時期あった観葉植物のパキラ Pachila glabra もパンヤ科だったと知る。
パンヤ科はそんなに縁遠い科ではなかったんだ。
┬┴┬┴┤π`;)  最近のAPG分類では、パンヤ科はアオイ科に吸収された。

それでは次(東南植物楽園)へ行くよ〜
トップページに戻る
管理者注:本頁の写真は(`◇´)何人たりとも無断使用はまかりならん!
(本頁は2010年2月1日にアップしました。)