2019年ロンリーハーツ植物紀行
4月18日と5月4日、男鹿の五社堂周辺

フクジュソウの咲く三月には、男鹿に何度も来ているが、四月以降になると、何故か間遠になってしまう。
これは他の山に行くのが忙しくなるせいもあるが、それでは(`◇´)いかん!と思い、今回、4月18日に訪ねてみた。

鵜ノ崎海岸から毛無山を仰ぐ。

五社堂に上がる前、長楽寺・宝物殿の前庭でヒメニラに遭遇。
この辺りは不思議と植物が豊富な場所だ。
ヒメニラ Allium monanthum サワハコベ だろうか。異様に花付きが良いと感じた。
【追記】ミミナグサかオオミミナグサではないかとのご指摘あり。

宝物殿の裏山にはニリンソウの群生地がある。
ニリンソウ Anemone flaccida

いよいよ五社堂への参道を登る。

五社堂の前の広場にはカタクリがびっしりと咲いていた。
宮司さんから、「昔(30年くらい前)、カタクリは参道の下の方にしか生えてなかった。このように上まで広がったのは、割と最近のことだ。」
と聞く。
五社堂前広場のカタクリ群生。開花はピークを過ぎていた。

五社堂を過ぎると、新鮮なカタクリが現れた。

カタクリは五社堂を過ぎても、登山道沿いに咲き続けていたが、
それ以上にスミレ類が多くなって行く。

カタクリ Erythronium japonicum ナガハシスミレと一緒

ナガハシスミレ Viola rostrata var. japonica
長い距を鼻に見立てて、「テングスミレ」の別名もあるが、「ゴーンスミレ」と呼ぶ方も居た。

タチツボスミレ Viola grypoceras

スミレ類はいずれも似たり寄ったりで、その場で識別は難しかったが、
少なくとも三種類以上は有るなと思った。

ちょっとピンクがかった薄紫。
詳しい方から、ミヤマスミレ Viola selkirkii ではないかとのこと。
スミレサイシン Viola vaginata

キクザキイチゲ Anemone pseudoaltaica
弁数(厳密には萼)が多いと感じた。
フデリンドウ Gentiana zollingeri


次に訪ねたのは約半月後、令和元年5月4日だった。
(´π`;)ワタシには珍しく(平成最終日から)三日間ほど風邪で臥せっていたが、この日は大丈夫だろうと早朝より五社堂に向かう。
五社堂の裏の斜面は、シラネアオイの季節に突入、いや、もうピークを過ぎつつあった。

シラネアオイ Glaucidium palmatum

シラネアオイ Glaucidium palmatum ヤマシャクヤク Paeonia japonica(蕾)

藪こぎしてたら、二年続けて、ヤマシャクヤクに遭遇。残念ながら今年も蕾だった。

今、盛りだったのは、キバナイカリソウ。
キバナイカリソウ Epimedium koreanum (メギ科)

メギ科繋がりで・・・
ルイヨウボタン Caulophyllum robustum (メギ科) ホソバノアマナ Lloydia triflora

ホソバノアマナは地味なユリ科で、昨年4月28日(こちら)にこの毛無山で初めて見つけているが、
今年も藪こぎの最中に出会った。しかも帰り際、カタクリがビッシリ生えてた五社堂前広場にも当たり前のように生えていたのには驚いた。

今年の収穫はコキンバイ。
この花は男鹿にある筈なのにまだ見てなかったのだが、今回、初めて会えた。
コキンバイ Geum ternatum

藪こぎをしていたら、急に足が鉛のように重たくなり、立ち往生してしまった。
まだ風邪は直ってなかった。今日の男鹿毛無山は↓の木のあたりで終点としよう。
ラストは今日出会ったシソ科の花たち。

ニシキゴロモ Ajuga yesoensis

オドリコソウ Lamium album var. barbatum ラショウモンカズラ Meehania urticifolia


次(八幡平)へ行く。
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(本頁は2019年5月24日にアップしました。)