モウズイカ冬の夢想花園
スプリング・エフェメラルの花筵(前編)

(冬場の秋田は庭花も野花も皆無。過去の記録話題でスマソ。しばし回想の野花、脳内ガーデニングにお付き合いあれ。)

花は一輪でも美しいものだが、いっぱい集まって咲いてたら、更に美しく、愉しい気分になってしまう。
日本の自然界で見られる花の集団、しかも綺麗なものとなれば、高山のお花畑が浮かぶが、私のように時間や体力の無い者はなかなか見に行けるものではない。
もっと身近なところで見られるお花畑は無いだろうか。
実は・・・( ̄π ̄;有るのだ。場所は意外にも人里に近い低山。雑木林の下や沢筋などに特定の季節にだけ現れる。
その規模は北国や雪国に行くほど大きくなり、個々の花も元気に咲く傾向がある。
お花畑の出来る時期は、雪が融けて数日後から桜の咲く頃までの約半月間。
この限られた期間に、あっという間に芽を出し、葉を広げるよりも素早くよく目立つ花を一斉に咲かせる。
だから綺麗なお花畑が突然現れたように感じるのだが、花が終わると、後から生えてきた丈の高い草や木に覆われてしまい、変哲の無い草藪になってしまう。
この花達の多くは花が終わるとすぐに実をつけ、わずか一ニヶ月後には葉も茎も融けてしまう。
斯様な慌しい人生(?)を繰り返す一群の植物を、スプリング・エフェメラル Spring ephemeral(春の妖精or蜻蛉、春植物)と言う。

キクザキイチゲとカタクリ。西和賀町にて。

スプエフェ(スプリング・エフェメラルの略)の代表と言えば、誰もがカタクリの名を挙げるが、
秋田や岩手のような北国では、カタクリと並んで、或いはそれ以上にキクザキイチゲ(キンポウゲ科)の姿を見かける。
花色は白と薄青紫の2タイプあり、場所によっては、混生したり、花筵を敷いたように群生したりと、なかなかみごとなものである。
青味が強いキクザキ。 色違いは園芸植物では当たり前のことだが、
野生植物としては珍しい。西和賀町にて。


ここはカタクリとキクザキがほどよく混じっている。西和賀町にて。

カタクリとキクザキの花筵。東成瀬村にて。

キクザキとカタクリの花筵。西和賀町にて。

エンレイソウやエゾエンゴサクも少し混じっている。西和賀町にて。

キクザキ薄青紫とカタクリ。西和賀町にて。 キクザキ白とカタクリの花筵。東成瀬村にて。
こんな綺麗な花筵の中で、おにぎりを食べたらさぞかし美味しいだろなと思う。
しかし座るときは要注意。冬眠から覚めたニョロニョロ様が至る所で日光浴をしている。

そろそろカタクリに焦点をあててみよう。
この林はボランテアが定期的に笹刈りをしている。
西和賀町にて。

この斜面は水田に面しており、定期的に草刈しているようだ。
鳥海山麓にて。

カタクリは単品、クローズアップでも十分絵になる。
白花タイプ。西和賀町にて。 花被の「蜜標」を見て欲しい。
西和賀町にて。

カタクリの群生と言えば、仙北市西木地区が有名だ。
仙北市西木のカタクリ園

仙北市西木のカタクリ園

このカタクリの群生地はクリの栽培地。立派なクリを育てようと笹や下草を刈り、堆肥を与えていたら、
いつのまにかカタクリが増えて花筵になったと聞く。
したがって、この地のカタクリ群生は完璧に人為的なものである。
西和賀(岩手県)にもそういう場所がある。
西和賀町にて。

カタクリは圧倒的な群生も素晴らしいが、疎らに楚々と咲く姿も好きだ。
西和賀町にて。


行くよ〜
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(本頁は2013年2月3日にアップしました。)