春の非妖精花&戸隠草

フェアリー(スプリング・エフェメラル)ではないけれど、同じ頃、山で見かける可憐な花を幾つか紹介します。
イワウチワ(秋田ではオオイワウチワ)は山の尾根や急な斜面などやや乾いた林の下に群生します。葉は常緑で光沢があり、雪融けと同時に光合成スタンバイ。野草にしておくには勿体無いほど綺麗な花を咲かせます。
オオイワウチワの蕾 1991/04/28 鳥海山麓 オオイワウチワ Shortia uniflora var. uniflora
1989/05/06 太平

(^^;)こちらの花は綺麗とは言えません。園芸界の三大陰気植物のひとつでもあるカンアオイの仲間、ウスバサイシンです。葉は冬に枯れるので、春に見る葉は雪融け後、新しく出たものです。大きな株になると、ご覧の通り、根元に壺形の花をびっしりとつけます。花粉の媒介者はアリだろうと私は思っていましたが、最近の研究ではキノコバエが行っているそうです。とにもかくにも地味で陰気な植物ですが、意外なことに、あの華麗な春の妖精、ヒメギフチョウの食草でもあります。
ウスバサイシン Asarum sieboldii
中ほどから、テンナンショウの仲間が芽を出している。
1988/5/01 平鹿郡
ウスバサイシン 1990/04/0* 河辺郡
雪国の春の山でよく見かけるスミレの仲間を3種類ほど。スミレサイシンは、葉の形が↑のウスバサイシンに似ている為に名付けられたそうです。薄紫の花は大きく、雪国のスミレ類としては、最大クラスと思われます。
オオ(^^;)☆\バキスミレの花は鮮やかな黄色でよく目立ちますが、それ以上に葉が大きく広いので、小顔の印象になります。日本海側の地方に特に多く、雪崩がよく起こるような急な斜面に大群生します。
スミレサイシン Viola vaginata 1989/04/2* 二ツ井町 オオバキスミレ Viola brevistipulata
1990/05/13 森吉山麓
ナガハシスミレ Viola rostrata 1989/04/02 男鹿半島

ナガハシスミレも日本海側に多いスミレです。花は小さいのですが、2〜3センチと長い距を持っているので、テングスミレとも呼ばれます。雑木林の下や草地に群生し、秋田では一番早く咲くスミレです。

ヒトリシズカもフェアリー的容貌の植物です。名称とは裏腹に小集団がお好きなようで、いつも何本かまとまって咲いてます。その姿は私には(*^◇^*)キャッキャッGirl Talkしてるようにも見えます。フタリシズカはそれよりもずっとお大人びた姿です。ヒトリよりは少なくとも一ヶ月以上、遅れて咲くので、もはや春の花とは言えませんが、一応紹介しておきます。個人的にはこちらの方がしっとりおしとやかだと思いますが、私の心の中の静御前はもっと・・・。

ヒトリシズカ Chloranthus japonicus
1990/04/22 由利郡
フタリシズカ Chloranthus serratus 1988/06/16 協和町 

本物の静御前を探す旅

タクリやイチゲ類が終わりに近づき、緑が濃くなってくると、イカリソウの仲間の活躍が始まります。秋田ではピンクのイカリソウはなく、ご覧の通り、淡い黄色の代物ばかりです。

キバナイカリソウ Epimedium cremeum 1990/05/1* 大館市

こっこりこそ静御前そのものじゃないか!

山奥のブナ林でちょっと変った花を見つけました。草姿はイカリソウに少し似てますが・・・
トガクシショウマ Ranzania japonica 1992/05/30 仙北郡
トガクシショウマ(トガクシソウ)はメギ科の一属一種、日本固有種です。青森から長野にかけての日本海側多雪地帯のブナ林内に点々と分布します。秋田でも生育地はごく限られ、新しい生育地が見つかるとニュースになるほどです。私が撮影に行った時、廻りの山はまだ春浅く、ちょうどカタクリやキクザキイチゲが盛りでした。
トガクシショウマ 1992/05/30 仙北郡
(^^;)うちの家内に言わせると、何かジャガイモに似てるとのこと。言われて見れば、(^^;)そんな感じも無きにしもあらずですが・・・。嗚呼!静御前は今何処?

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(本頁は2003/05/03にアップしました。)