7月27日、銀泉台から大雪山・赤岳、小泉岳へ(4) |
(本頁は「7月27日、銀泉台から大雪山・赤岳、小泉岳へ(3)」の続きです。)
赤岳〜小泉岳風衝地での花巡りはまだ続く。
鮮やかなマゼンタはエゾツツジ。
エゾツツジ Therorhodion camtschaticum (Rhododendron camtschaticum)
エゾツツジ Therorhodion camtschaticum (Rhododendron camtschaticum)
ここにもエゾオヤマノエンドウの葉が見える。
エゾツツジは秋田駒ヶ岳で幾度となく見ているが、
本場、大雪山のものは更に背が低かった。その割に花がでかいので、「花だけ植物」のような個体も有った。
チシマキンレイカ(タカネオミナエシ) は北海道高山限定種。
チシマキンレイカ(タカネオミナエシ) Patrinia sibirica イワブクロ Pennellianthus frutescens / Penstemon frutescens
イワブクロは本州では八甲田山や
秋田駒ヶ岳、鳥海山でも見られるが数は少ない。
イワギキョウは多かった(黒岳リフトの下にはうじゃうじゃ群生するほどだった)が、
チシマギキョウはとても少なかった。その意味では貴重な一枚。
チシマギキョウ Campanula chamissonis
風衝地ではコマクサも散見した。
コマクサ Dicentra peregrina
エゾタカネスミレの花も時遅しだった。
エゾタカネスミレ Viola crassa subsp. borealis
地味な花をふたつ。
ヒメイワタデ Aconogonon ajanense
ヒメイワタデ Aconogonon ajanense とウスユキトウヒレン Saussurea yanagisawae
ヒメイワタデ、ウスユキトウヒレン。ともに北海道高山限定種。
葉の表面に白い綿毛が密生するタイプもあった。別品種の
ユキバタカネアザミ Saussurea yanagisawae f.vestita だろうか。小泉岳(2158m)の山頂標
小泉岳(2158m)の山頂に到着。
まっ平らだが、今回の山行きでは此処が最高地点。
山頂付近から眺めた山岳風景。
左から後旭岳(2216m)と旭岳(2290m)。
右に松田岳や北海岳(2149m)、奥に見えるのは熊ヶ岳(2201m)だろうか。
北海道の最高峰、旭岳のアップ。
白雲岳(2230m)と右奥に旭岳(2290m)。
白雲岳(2230m)
小泉岳山頂で出会った花好きの方によると、
植物は白雲岳の方が凄い、特に避難小屋周辺には珍しい植物がいっぱい有るとのこと。
また来る機会があったら、その時は其処まで足を伸ばしてみようと思う。
東北でも見かける花をふたつ。
ムカゴトラノオ Bistorta vivipara
焼石岳でも見て来たばかりだ。
白っぽい葉はウスユキトウヒレン Saussurea yanagisawae f.niveaか。
ミヤマリンドウ Gentiana nipponica
雪田や湿った草地に多い花が何故こんな風衝地に
あるんだろと初めは目を疑ったが、風衝地の中の凹地、
植物が密に生えている場所にそれは有った。
おまけの蝶々はコヒオドシとのこと。
南側の眺め。
小化雲岳(1925m)方面を望む。雲を被っているのは十勝岳の連峰。
中ほど奥にトムラウシ山(2141m)。手前、化雲岳(1954m)。
奥にトムラウシ山(2141m)。手前、化雲岳(1954m)。
中ほど奥にトムラウシ山(2141m)。手前、左から忠別岳(1963m)、化雲岳(1954m)。
今日のルートは花の疎らな風衝地ばかりだった。
もっと密に花が咲いて見渡す限り広がるお花畑(それこそが真の「カムイミンタラ=神々の遊ぶ庭」だと自分は勝手に思っている)
はここからずっと先、トムラウシ山に縦走する途中の高山台地に広がっていると聞く。
自分にはそこまで行く気力も体力も無いが、思いだけは飛ばしてみる。
松浦岳(緑岳)(2020m)方面。
さっき出会った花好きの方は高原温泉なので・・・と言ってこの道を下って行かれた。
私の方は車を置いてる関係も有り、往路を銀泉台に引き返す。
(7月27日は「余禄」があります。)
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(本頁は2018年1月10日にアップしました。)