7月27日、銀泉台から大雪山・赤岳、小泉岳へ(2) |
(本頁は「7月27日、銀泉台から大雪山・赤岳、小泉岳へ(1)」の続きです。)
駒草平を更に進むと、咲いてる。咲いてる(ただし数日前の荒天のせいか、花が傷んでいた)。
コマクサ Dicentra peregrina
ここは盗掘で激減したコマクサを保護し、回復させたものと聞く。
コマクサ Dicentra peregrina
コマクサ群生地のすぐ隣に突然、池塘が現れ、ワタスゲが群れていたのにはちょっと驚いた。
後でこの場所は「神の田圃(たんぼ)」と知る。
神の田圃、ワタスゲ Eriophorum vaginatum
再びコマクサやイワブクロの群れるガレ場に変わる。
ところで、めざす赤岳はいったいどれなんだろう。
駒草平にて。右のピークは烏帽子岳(2072m)か。
こちらは東岳(2070m)。
新手のマット植物が多くなって来た。
チシマツガザクラ Bryanthus gmelinii (横から)
チシマツガザクラ Bryanthus gmelinii (上から)
チシマツガザクラは東北では早池峰や八甲田に産すると聞くが、残念ながらまだ見たことは無い。
マット状の葉は苔のように見えるが、これでも一応、樹木(矮性常緑低木)とのこと。
極寒の環境に耐えるための生活型だろうが凄まじいものを感じた。
チシマツガザクラのマット上に白い枯れ枝のようなものがいっぱい生えていた。
こちらはナギナタゴケという地衣植物。
ナギナタゴケ Cladonia nigripes
イワヒゲも樹木(矮性常緑低木)。
既に岩木山や秋田駒ヶ岳で見ているが、大雪山のものは株が大きく、花付きも好かった。
イワヒゲ Cassiope lycopodioides
色とりどりの草花も咲き出していた。
イワギキョウ Campanula lasiocarpa
待望のエゾコザクラ。
花の傷みの少ないのがやっと現れて来た。
エゾコザクラ Primula cuneifolia ミヤマキンバイ Potentilla matsumurae
赤岳の山頂はどこなのか、依然としてわからないが、かなり近づいていることだけは確かだろう。
淡いブルーのエゾヒメクワガタが多くなって来た。
本州では見られない花だ。
エゾヒメクワガタ Veronica stelleri var. longistyla
エゾヒメクワガタ Veronica stelleri var. longistyla チングルマ Geum pentapetalum (花)
本州でもよく見かけるチングルマも。
チングルマ Geum pentapetalum (実)
こちらは北海道高山限定種。
チシマクモマグサ Saxifraga merkii
赤岳への上り、ハイマツの隣にリンネソウの群生地があった。
リンネソウ Linnaea borealis
リンネソウ Linnaea borealis
リンネソウ Linnaea borealis こちらはウラシマツツジ Arctous alpina var. japonica と
コケモモ Vaccinium vitis-idaea
リンネソウは個人的には、昔、北アルプスの白馬岳や八幡平でちょこっと見て以来、三度目。久々の出会いだった。
ところで、「リンネ」は「輪廻」ではない。「ソウ」とあるが、草ではなく低木。
ウィキペディアによると、分類学の基礎を築いたカール・フォン・リンネがこの植物を愛好しており、この種を記録した際に自らの名前を学名(属名)に付けた。
和名もそれにちなんでいる。日本では、茎が二股に分かれて花を付けることから「メオトバナ(夫婦花)」と呼ばれていた。・・・とのこと。
更に登ると・・・
手前、烏帽子岳(2072m)と右奥に黒岳(1984m)。
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(本頁は2018年1月10日にアップしました。)