2018年ロンリーハーツ植物紀行
7月2日、初めての岩手山はコマクサロードから。12

岩手山は自身にとって比較的近場に有りながらもずっと未踏峰だった。理由はいくつか有る。
まずは登山口からの標高差が半端でない。またボタ山のような風貌はいかにも登りにくそうなのでずっと敬遠していた。
しかしそれではいけない。国内最大規模のコマクサ群生地もあることだし、いつかは登らなければ・・・。
昨年秋から先々週にかけて、八幡平、三石山、乳頭山、秋田駒、姫神山、鞍掛山、箱ヶ森など岩手山を取り巻く山々はほとんど登ってしまった。
あとは岩手山本体のみ。じっと機を窺っていたが、7月2日は天気も梅雨の中休みになりそうだし、コマクサも最盛期のようなのでこの日に決行した。
登山口に選んだ焼走りは標高570m、山頂(2038m)までの標高差は1468m。
この差はワタシが一日に登る量としては過去最大だ(下りだけならば白馬山荘から猿倉までの約1700mがあったが・・・)。

焼走り溶岩流から見た岩手山。

焼走り登山口から岩手山山頂を仰ぐ。あそこまで登るのかと思うと出るのは溜息ばかり。
最悪、コマクサロードまででもいいじゃないかと自らに言い聞かせ、歩き出す。出発は5時半ちょうど。
最初は広く傾斜のほとんどない登山道だったが、途中から雨で掘れた隘路となった。
赤黒い火山砂由来の道は今まで登った山々とは明らかに違うが、今のところそれほど歩きにくいわけではなかった。
なお森林なので展望は皆無だが、夏の強烈な日差しを遮ってくれるのは有難い。


だんだん傾斜も増し、ところどころ岩も露出してくる。
今の時期、森の中に花は極めて少なかった。ひからびたギンリョウソウとジガバチソウくらいか。

ジガバチソウ

二時間近く森林を歩いたら、第二噴出口跡でやっと展望が開けた。
しかし朝は逆光なので景色は見えにくい。
第二噴火口から焼走溶岩流を見下ろす(下山時、撮影)。

ここから先、登山道の両側には急に花が多くなる。

コミヤマハンショウヅル 咲き出したばかりのイワブクロ

標高は1250mから1300mくらいだろうか。
こんな低い場所なのに登山道の上も下も斜面はコマクサばかり。特に上の方は山頂まで続いてるように見える場所も有った。

コマクサの群生する斜面

以前に較べるとミネヤナギなどの低木も増えたとのことだが、主役はまだまだコマクサ。

コマクサの群生する斜面

コマクサの小株


コマクサの大株

縦長の株は珍しい。 タカネスミレも少し。

登山道はザクザクの火山砂なのでとても歩きにかったが、
立派な(おそらく日本一の)コマクサがうじゃうじゃ咲いてるのを見られるのだから、文句は言ってられない。
このような登山道が1キロ近くも続く。正式名称ではないが、仮に「コマクサロード」としておく。


ハクサンチドリやコミヤマハンショウヅルのコロニー。
白っぽい葉はヤマハハコか。

他にハクサンチドリやコミヤマハンショウヅルなど美花がいっぱい。

ハクサンチドリとミネヤナギ ハクサンチドリの白花

灌木が茂るようになるとその下にベニバナイチヤクソウの姿も。
この花は山麓の林にも多く生えていたが、花は既に終わっており、中腹のこの辺りのものが開花中だった。
ベニバナイチヤクソウ

他の山ならば、コマクサの姿を見たら、あとは山頂かなというイメージがあるが、岩手山・焼走りコースではその後に長い樹林帯の登りが続く。
ツルハシ分かれと言う上坊コースとの合流点の少し手前からそれは始まる。
先の樹林帯と違う点は、ダケカンバが多くて明るいこと、そして下草に花が多い点だろうか(ササが少ない)。
下草にはシラネアオイやサンカヨウがやたらと多かったが、花は終わっていてガックリ。
今、咲いているのはマイヅルソウやミヤマカラマツなど。
他の山ではミヤマカラマツよりもカラマツソウの方が多いものだが、岩手山では何故かミヤマカラマツばかりだった(モミジカラマツはまだ蕾だった)。
ダケカンバの大木 ミヤマカラマツ

マイヅルソウ ヒロハユキザサ

北海道の山に多く、東北では珍しいウコンウツギがここではふんだんに見られた。
ウコンウツギ


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(本頁は2018年8月17日にアップしました。)