2018年ロンリーハーツ植物紀行
5月12日、姫神山と鞍掛山/DAY

5月12日、岩手の姫神山に登ってみた。目的は向かいにある岩手山の展望。

この山は初めてなので、まずはオーソドックスな一本杉ルートを辿る。
このルートのシンボル、一本杉。
(´π`;)立札が無ければ見過ごすところだった。
山頂間近の岩場

たぶんそうだろうなと思っていたが、このルートは花が少なかった。
登り始めから咲いていたのはミヤマエンレイソウくらい。六合目を過ぎてからカタクリが少々現れる。
他に咲いていたのは、
ヒメイチゲ Anemone debilis アラゲヒョウタンボク Lonicera strophiophora

地味な花ばかりだった。
写真もあまり撮らなかったので二時間かからずに登頂。
姫神山山頂

一等三角点の頂上なので展望は抜群の筈だが、カスミが強くなり、期待していた岩手山はほとんど見えなかった。
風も強く、長居は無用。帰りは少し遠回りになるが、こわ坂ルートを選択。
こちらはいきなりカタクリの群生。
カタクリ Erythronium japonicum
花の種類も量も割と多かった。
エンレイソウ Trillium smallii
とミヤマエンレイソウ Trillium tschonoskii
ムラサキエンレイソウ Trillium tschonoskii f. violaceum か。

ミヤマスミレ Viola selkirkii

ミヤマスミレ(斑入りタイプ) ニリンソウ Anemone flaccida

下るにつれ、ニリンソウの小道になった。
他の山とちょっと違うなと思ったのはキクザキイチゲやエンゴサク類がさっぱりだったこと。

岩手山だが、登山を終え、好摩(芋田)まで降りたら、だいぶ見えるようになっていた。
この姿を山頂で見たかったのに、残念。
好摩(芋田)のコンビニから見た岩手山

下山してから見た姫神山


姫神山から下りた後、時間が余ったので、鞍掛山に寄ってから秋田に帰ることにした。
岩手山と鞍掛山

国道4号線を分れ南まで南下、津軽街道に乗り換えて北上、まもなく県道278号線に入り、西進。
岩手山が近づいてくる。鞍掛山は左の端。

鞍掛山の名は宮沢賢治の詩、
「くらかけの雪」で知っていた。 詩歌に疎い(´π`;)ワタシには珍しく、半分くらい暗唱できる唯一の詩。

『たよりになるのは くらかけつづきの雪ばかり 野はらもはやしも
ぽしゃぽしゃしたり黝(くす)んだりして  すこしもあてにならないので
ほんたうにそんな酵母(かうぼ)のふうの・・・』

岩手山と鞍掛山、手前は相ノ沢牧野

相ノ沢キャンプ場から歩き出す。
土曜日の昼なので家族連れのハイカーがとても多い。
しばらく平らで明るい雑木林が続くが、花は割に豊富だと感じた。

ミヤマエンレイソウ Trillium tschonoskii

エイザンスミレ Viola eizanensis
このスミレの野生品は生まれて初めて見た。

シラネアオイ Glaucidium palmatum マイヅルソウ Maianthemum dilatatum (蕾)

ちょっとだけ上りがあって稜線に上がるとまた平らな雑木林が続く。

オオバクロモジ
Lindera umbellata var. membrancea
ダケカンバが混じり出す。

最後に少しだけ上ると鞍掛山の頂上。
さすがにここからは岩手山がよく見えた。


次(白木峠)へ行く。
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(本頁は2018年6月12日にアップしました。)