2018年ロンリーハーツ植物紀行
5月6日、調子に乗って箱ヶ森

箱ヶ森は盛岡近郊にある低山だ。
5月1日、東根山に登ったら、予想外に花が多かった(記録はこちら)。調子に乗って峰続きの箱ヶ森もどうかなと思い、5月6日に登ってみた。

今回は北麓にあるゆうあいの里(旧・簡易保険保養センター)からアプローチ。
猪去林道は未舗装で狭いが、慎重に運転すれば、腹を擦るほどのこともない。
実質的には下のマップに「登山口」と書いてある少し手前で通行止め、広い駐車場になっていたのでそこにクルマを置く。
その場で出会った地元の方に聞いたところ、
「登山道は周回ルートになっており、上り道と下り道がある。一般的にはその通りに上り下りするのがよいでしょう。ただし上り道は急です。」
と言われ、忠実に従うこととする。
上り道は初めスギの植林地だったが、ほどなくブナ林に変わった。
本マップは、
山と渓谷社・刊、新分県登山ガイド[改訂版]2岩手県の山(49頁)から
無断借用したものに私が若干加筆。なお同書の新版には載っていない。
新緑のブナ

ここのブナ林は初めは新緑、上の方に行くと芽吹きが始まったばかりでとてもいい林だったが、いかんせん花はさっぱり・・・。
ムラサキヤシオをチラホラ見かける以外は、
ムラサキヤシオ Rhododendron albrechtii

ツルシキミとヒメアオキくらいか。
ツルシキミ Skimmia japonica var. intermedia f. repens(花) ツルシキミ Skimmia japonica var. intermedia f. repens(実)

ブナ林は続く。

クロベの巨木

クロベの巨木を過ぎたあたりから、登山道に笹が被さり、分かりにくくなる。
やっと見つけたらと思ったら、目の前に急な斜面が現れる。
ロープに捕まりながら、標高差約100mを一気に駆け上がる。
カタクリ Erythronium japonicum

急な坂が終わったら、花が・・・カタクリが咲いていた。
下り道との分岐点

分岐点から先は花の種類が多くなって来た。
ミヤマスミレ Viola selkirkii コキンバイ Geum ternatum

あっという間に山頂。

山頂は広く平らで原っぱ(お花畑)になっていた。
残念なことに展望はダメだった。
場所によってはニリンソウのお花畑になっていた。

東根山では白いオトメエンゴサクが咲いていたが、
この山では一般的な青花だった。
オトメエンゴサク Corydalis fukuharae ミチノクエンゴサク Corydalis orthoceras

ヒナスミレ Viola tokubuchiana var. takedana だろうか。

エンレイソウの仲間は東根山と同じで、エンレイソウとミヤマエンレイソウ(シロバナエンレイソウ)の二種が有った。
エンレイソウ Trillium smallii ミヤマエンレイソウ(シロバナエンレイソウ) Trillium tschonoskii

こちらはたぶんエンレイソウとミヤマエンレイソウの雑種かなと
思いましたが、その後、詳しい友人から、
ミヤマエンレイソウの品種、
ムラサキエンレイソウ Trillium tschonoskii f. violaceum
ではないかとの指摘がありました。
ニリンソウの花小道

下り道のコースは上り道とは比較にならぬほど、花が多かった。
ニリンソウ以外には、カタクリやスミレサイシンなどが多く、それぞれが花小道を作っていた。
花と山頂が目当ての方は下り道コース往復で十分かもしれない。

先にも述べたが、このお山は展望がさっぱり効かなかった。
位置的には、岩手山や秋田駒、和賀山塊、雫石盆地、早池峰山などの絶好の展望地にあるのだが、
樹木が繁茂しているため、山頂からも稜線からもほとんど何も見えず。
唯一、見えてもこの程度だった。
下り道コース途中から樹間越しに秋田駒ヶ岳。

東根山に多かったシラネアオイにはほんの数輪しか遭遇しなかった。
こと花に関しては、質量ともに東根山には及ばなかったが、ちょっと意外なものに遭遇。
マルバダケブキ Ligularia dentata
の芽出しかな
アミガサタケ Morchella esculenta var. esculenta

マルバダケブキは焼石岳の西斜面で見ており、それが分布の北限かなと思っていた。
もしこれがマルバダケブキならば、北限が少し北へ移動することになる。
アミガサタケは下り道の下の方、スギの植林地で見かけた。

なお今回、期待していた岩手山は箱ヶ森に登っている間は見えなかった。
下山して山麓の人里に着いたらやっと見えた(朝、登る前は雲に隠れていた)。


次(秋田の出羽丘陵)へ行く。
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(本頁は2018年5月28日にアップしました。)