9月1日、月山(羽黒ルート)展望紀行 |
月山にはここ三年ほど、年に二〜四回のペースで登っていたが、今年は (´π`;)まだ登ってなかった。
今年は焼石や早池峰など他の山に行くのが忙しかったせいもあるかと思う。
晩夏から秋にかけての羽黒ルートはまだ歩いたことがなかったので、晴天の9月1日(金)に決行した。
平日早朝のせいか八合目まで至る月山高原ライン(県道211号・月山公園線)はスカスカだった(一台の追い越しも追い越されも交叉も無かったのは初めてだ)。
五合目付近から鳥海山と立合沢川の谷間を望む。
いつもは車ビッシリの八合目駐車場もスカスカだった。
晴天の日、羽黒ルートを歩くと、どうしても後方の鳥海山が気になってしょうがない。
つい振り返ってしまうが、めざしているのは月山だ。
弥陀ヶ原から見た月山。
標高差も少ないせいか登行欲をかき立てる山とは言い難い。
霧稜坂から弥陀ヶ原と鳥海山を振り返る。
振り返ると鳥海山は素晴らしいが、
今日は東側、新庄盆地の雲海もみごとだった。
霧稜坂から弥陀ヶ原と新庄盆地雲海を望む。
東側の雲海。左奥に霞む山は鬼首の禿岳。
九合目付近から鳥海山を望む。
登り始めた時、花はだいぶ少なくなったなと感じたが、
山頂が近づいたら、まだ新鮮なのがいっぱい有った。さすが花の名山。
ナンブタカネアザミ Cirsium nambuense ミヤマアキノキリンソウ(コガネギク)
Solidago virgaurea subsp. leiocarpa
ニッコウキスゲ
Hemerocallis dumortieri var. esculentaシロバナトウウチソウ
Sanguisorba albiflora
焼石同様、二度咲きなのか開花中のハクサンイチゲも見かけた。
ハクサンイチゲ Anemone narcissiflora var. japonica
トウヤクリンドウは残念ながら完全に終わっていた。
トウヤクリンドウ Gentiana algida ミヤマリンドウ Gentiana nipponica
ところでこのトウヤクリンドウと初夏に咲くクロユリは、あくまでも個人的な推測だが、どうも本来の自生ではないようだ。
月山は古くから信仰の山として有名であり、山伏の皆さんは月山だけでなく、越中の立山や加賀の白山とも行き来しておられたのではなかろうか。
二種の植物は中部地方の高山には豊富だが、東北では極めて稀である。トウヤクリンドウに至っては完全に飛び地になっている。
月山山頂付近にはこの二種以外にも不自然な分布生育をしている植物がいくつか有る。もしかしたら薬草や食用目的で栽培?されていたのかもしれない。
なおこの山にはコマクサやチョウカイフスマも生育している。この二種は昭和10年代に近隣の蔵王山や鳥海山から持ち込まれたと記録が残っている。
それはさておいても、この山には花が豊富だ。
ハクサンフウロ Geranium yesoemse var. nipponicum
ウサギギク
Arnica unalascensis var. tschonoskyiタテヤマウツボグサ
Prunella prunelliformis
タテヤマウツボグサ Prunella prunelliformis
マルバシモツケ Spiraea betulifolia と月見ヶ原、葉山
今日はサイコーの晴天だったので、もしやと思い、山頂(月山神社)を素通りし、姥沢ルートを少しだけ下ってみた。
予想通り、南西の方角には朝日連峰がよく見えた。更には飯豊連峰まで見えたので、山座同定を試みた。
もし間違ってたら、ご指摘下され。
朝日連峰の山座同定
飯豊連峰の山座同定
下の方から読経のような・・・見たら、鍛冶小屋跡地の祠で、二人の山伏さんが祈祷の真っ最中だった。
このお二人、祈祷が終わったら、私のすぐ隣に座っておにぎりを食べ始めた。
折角なので、私もおにぎりを食べながら、いろいろお話をさせて頂いた。
年の頃は私とほぼ同年配、関西の方からはるばる月山に山伏修行に来た。ふだんは別のご商売をされていて、年に何十日か山伏修行をしているとのこと。
月山には十数回、登ってるが、山伏さんと会話したのは今回が初めてだった。
下山時も折々でこの山伏さんと一緒になった。彼方此方で勇壮な法螺貝の音を聞くことが出来た。
ところで下山を始めたら、右足膝に痛みが走るようになった(8月27日の焼石岳下山時が初発)。
痛みはひどくなる一方で、弥陀ヶ原の手前でついに立ち往生。しばらく休んで、騙し騙し高層湿原まで寄ってみた。
もう半月もしたら、此処は素晴らしい草紅葉になるだろう。
でも (´π`;)来れるだろうか。
モウセンゴケ Drosera rotundifolia エゾオヤマリンドウ
Gentiana triflora var. japonica subvar. montana
膝の痛みは相変わらずだが、
さいわいにもクルマの運転にはほとんど支障がなかった。ナントカ秋田まで帰れそう。
ラストに下界から見た月山を。
水芭蕉の丘広域農道から月山を振り返る。左側の台地が弥陀ヶ原。
次(秋田駒)へ行く。 管理者注:本頁の写真は(`◇´)何人たりとも無断使用はまかりならん!
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(本頁は2017年10月2日にアップしました。)