神々の遊ぶ庭とはツンドラか、はたまたカシミール
ヌタクカムウシュペ(大雪山)花紀行・序曲(1991/07/17〜18)

2.ツンドラに驚く

急な登りに喘ぎつつも黒岳の山頂に到着。
ここで驚いたのは、そこから先が見渡す限りの大平原だったこと(ガスの晴れ間に一瞬見えた)
更に驚いたのは、北アルプスや東北の山ならば、痩せた稜線や断崖絶壁など極めて条件の悪い場所にしがみ付いて咲いている花達が、
ここでは平らな地べたに悠然と咲いていたことだ。特にそう感じたのは、イワウメやジムカデの生え方。
(^o^;)なんか花壇に植えたような感じも無きにしもあらずだが、大雪山では高山帯に相当している部分が平らなのだから、しょうがないか。

こういう景観は、もしかして昔、地理の教科書で習ったツンドラではなかろうかと私は思った(あとで調べたら、やはりそうだった)
遥か昔、氷河期に日本まで南下したツンドラがここ大雪山にはまだ残っていたのだ。
以前、友人からカムチャッカのお花畑の写真を見せてもらったことがあるが、
そこではもっと平らなお花畑がはてしなく広がり(もちろん平地に)、山の上は雪に閉ざされ、植物が生えているような雰囲気ではなかった。

追記:更にもっと後になってアルプラント師匠からカムチャツカのお花畑写真を見せてもらい、そのことを再認識した(こちら参照)。
イワウメ Diapensia lapponica ssp. obovata
垂直の岩壁に咲く姿は、穂高の花達を参考されたし。
ジムカデ
17日は黒岳石室(標高、約1890m)に泊ったが、いんやー。その寒いこと。
学生時代に買ったシュラーフに入り、ウイスキーを原液のまま呑んだにも拘らず、ガタガタ{{(>_<)}}震えが止まらない。
我慢しきれずシュラーフ内に毛布を三枚も詰め込んだが、今度は風の音や両側の鼾が煩くて眠れなかった。
朝方の外の温度はほぼ零度。7月だからと言って、北海道の山は油断ならない。
眠るのは4時頃で諦め、外に出てみると、な(^o^;)なんとにガスが見る見るうちに晴れ出し、北鎮岳の素晴らしい雪渓が目の前にあった。
天気予報はみごとに外れ!\(^o^)/
黒岳石室付近から眺めた北鎮岳(2244m)。
黒岳石室付近から眺めた北鎮岳(2244m)。白鳥のような雪渓が見事だった。
今回はオホーツク高気圧の勢いが少しだけ勝ったようだ。

早速、北海岳(2149m)を目指し、18日の行軍スタート。
踏み出した先の光景はやはり冒頭で感じたようにツンドラだった。
石室付近から北海岳を望む。
手前にチラホラ見える薄黄はキバナシャクナゲ。ピンクはエゾコザクラ。
この山にはツツジ科 Ericaseae の植物がとても多い。
キバナシャクナゲ 、エゾツツジ、ジムカデ、イワヒゲ、エゾノツガザクラ、アオノツガザクラ、ミネズオウ、イソツツジ・・・。
いずれもここでは群生しており、視界のどこかには常に2,3種あったように記憶している。
キバナシャクナゲ Rhododendron aureum
ワヒゲ Cassiope lycopodioides
右の革のような葉はキバナシャクナゲ(この株の花は終わってた)。
イワヒゲの花は蛸の赤ちゃんみたい。

ミネズオウ Loiseleuria procumbens
東北で見るものよりも紅が濃かった。

エゾノツガザクラ Phyllodoce caerulea
アオノツガザクラ P. aleutica
この両種は雑種を作りやすく、中間的な個体がいっぱいあった。またエゾノの方はもっと紅の濃い株もあった。

北海岳(2149m)の山頂を間近に仰ぐ。
北海岳の山頂付近から来し方を振り返る。
もっこりしたピークは左が桂月岳(1938m)、右が黒岳(1984m)。その奥はニセイカウシュッペの山並み。
手前の斜面はエゾノツガザクラやキバナシャクナゲでびっしりと覆われていた。

続いて、3.高嶺の花達
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(本頁は2009年2月7日にアップしました。)