2018年ロンリーハーツ植物紀行
4月23日、初めての房住山

房住山(ぼうじゅうさん)は秋田県能代市の近くにある400m前後の低山。
昔から信仰の山として知られるが、こと花に関する情報は少ない。仕方ないので、自ら登って確認すべく、天気が悪くなる前の4月23日、ひと登りしてみた。
出羽丘陵の奥地にあるので、この山の姿を下界から望むことはなかなか難しい。仮に見えても、眺めて良しと言うタイプの山ではない。
上岩川地区から房住山を望む。
たぶん左端が山頂で右端からずっと稜線を歩くことになる。

ぼうじゅ館の隣、林道の始まりにある鳥居はご立派。
自治体(三種町)がこの山に賭ける意気込みが感じられる。
房住山の黄金の鳥居

登山口も立派だった。歩き出してすぐ、気になった木。
詳しい方から、シウリザクラ Prunus ssiori ではないかと教えて頂く。

房住神社あたりから秋田スギの天然林に変わる。
房住神社 稜線へ登る道

その後は雑木林の中を緩く登る。
稜線に上がってからも雑木林が続き、展望はほとんど無かった。

台倉の坂の斜面が垣間見えた。

稜線は思った以上に平らだったが、一箇所だけ難所が有る。
そこは「ババ落とし」とも呼ばれる壮絶な急坂。
台倉の坂(ババ落とし)の案内板 ロープに捕まりながら、
急斜面を登る。

ババ落としの急斜面で見た花たち。
たぶんヒメシャガの芽出し。 シュンランはいっぱい咲いていた。

上り詰めた先はまた平らな稜線。地図を見ると、410mの等高線があるので、こちらの方が最高点かもしれない。
しかしスギ林で展望は無し。
登山道はスミレサイシン・ロードと呼びたくなるほどこの花が多かった。
スミレサイシン Viola vaginata

タチカメバソウ Trigonotis guilielmii
まだ咲き出したばかり。
エンレイソウ Trillium smallii

スギが多くなった稜線道を進むと・・・

特徴的な芽出しが道の両側に現れる。
サンカヨウ Diphylleia grayi

これはサンカヨウの芽出しだ。
いつもならかなりの深山や亜高山帯くらいの高い場所で遭遇する植物だが、房住山では僅か標高400mの湿ったスギ林に生えていた。
それも半端な数ではない。今まで自分が見た中では最大規模の群生だった。
開花は五月連休後半頃からと思われるが、一斉に咲いたらみごとだろう。

道端のスミレサイシンにも少し変化が。ここでは白い花が多く見られた。
スミレサイシン Viola vaginata (白花)

スプリングエフェメラル類は・・・
キクザキイチゲ Anemone pseudoaltaica
白や薄いブルーも多かった。
オトメエンゴサク Corydalis fukuharae
数は少なかった。

不思議なことにこの山ではカタクリを一度も見なかった。
今年登った低山で花が少ないと感じたのはそのせいだろうか。

山頂近くの乾いた雑木林斜面にはコキンバイが群生していた。
コキンバイ Geum ternatum

トウゴクサイシン Asarum tohokuense 山頂の展望台

山頂に上がるとようやく展望が開ける。
天気が良ければ、遠く鳥海山も望まれると聞くが、この日はあいにくの曇り空、おまけに靄がかかっていてこの程度だった。
展望台からの南の方の眺め。
左は高杉山(362m)、右奥は森山(325m)。

房住山は昔から信仰の山として知られており、石仏を訪ねて来られる方も多い。
数多有る石仏の中から、個人的に気に入った二体を。
十四番 如意輪観音 十八番 如意輪観音


次(男鹿)へ行く。
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(本頁は2018年5月14日にアップしました。)